デッキ解説【超越ウィッチ~概要と採用カード説明~】
はじめまして、このブログでウィッチの記事を担当している、メメ49もとい飲み水と申します。少し前から戦績が振るわず、自分に自信が持てず記事のクオリティに支障が出るのではと投稿を戸惑っていましたが、最近やっとのことAランクに上がれたので晴れて記事を書こうと思います。
この記事ではウィッチクラスのデッキの中でも【超越ウィッチ】と呼ばれるデッキタイプについて解説していきますが、記事がだいぶ長くなりそうなので分割して書く事にします。今回はタイトル通り「概要と採用カード説明」になります。
1.デッキレシピ
コンセプトは「スマートさ」です。フィニッシュまでに必要な要素を厳選し、無駄なものを徹底的に省き要求された要素をふんだんに取り入れることで、カード1枚1枚が役割を全うしデッキ全体でシステマティックに戦えるよう意識しました。
2.概要
ウィッチクラスは固有の能力として「スペルブースト」というものを与えられています。これはスペルを唱えれば唱えるほど、スペルブーストを持つカードが強力になっていくというものです。
このスペルブーストを持つカードは、素撃ちこそ貧弱なもののきちんと育てれば非常に強力なスペルへと変貌するので「スペルを多用し、手札のカードをパワーカードに変化させてそれを押し付ける」という戦い方がこの超越ウィッチの基本にして最終目標です。
勝ち筋は《次元の超越》1本。追加ターンを得るこのカードはボード・テンポ両方における莫大なアドバンテージを稼いでくれ、このゲームにおける最強かつ唯一無二の性質を誇るカードのひとつなので余計なことは考えずいかにして《超越》を通せるかという一点のみに終始しています。
《超越》は18という莫大なコストの為、多くのスペルブートを行わなければ唱えることができません。《超越》のほかに用意しなければならないフィニッシャーやそれまでの相手の攻撃を捌くことも考えると手間は容易ではありません。ゲームのほとんどを我慢に徹する時間に費やすことでしょう。
この《超越》の手間を効率的にこなすには、《超越》までたどり着く要素を厳選し無駄を一切取り入れないスマートな構築が求められます。そして僕が厳選した要素は4つ。除去・ドロー・フィニッシュ・スペルブーストです。以下でそれらの解説を行っていきます。
3.採用カード説明
(1)フィニッシュ
全て《次元の超越》との組み合わせを前提にしてフィニッシャーを選択しました。しかしながら、すべての試合がうまくいくとは限りません。必要な時はその都度融通をきかせて単体使用で場面場面を乗り越えてください。最も大切なのは、場面を切り抜ける「即時性」と将来に対する展望を持つ「将来性」を天秤にかけることです
《次元の超越》
唱えるとエクストラターンを獲得し、スペルブーストでコストが1下がります。
基本的にはこの《超越》と下記のいずれかのフィニッシャーを用いてワンショットキル若しくはそれに近い動きをしていくことになります。
時にはほかのフィニッシャーが手に入らず、他の勝ち筋を模索してかねばならぬ時もあるので、ワンキルにこだわらずその場その場でも最善のプレイを行うよう心がけてください。超越のテキストを言い換えると、「1枚ドロー・自軍フォロワーは疾走を持つ・PPが全回復する・自軍フォロワーはもう一度攻撃できる」となり緊急時には十分撃つ価値のあるカードです。
ルンブレルートの6コス、ルシフェルルートの2コスのどちらかで打つ場合がほとんどなので、それを目安にスペルブーストしてください。
《ルーンブレードサモナー》
スペルブーストで+1/+1の修正が入ります。
この《ルンブレ》を20/20まで育て上げ、《超越》と共に擬似疾走を持たせつつ追加ターンで守護持ちをどかしてワンショットする動きが、超越ウィッチの最も多い勝ちパターンです。
このルンブレルートの場合《超越》は最低12回のスペルブーストを要求するのに対して《ルンブレ》は進化込みでも最低17回のスペルブーストを要求します。サーチ手段を持たない《ルンブレ》にとってこの5回は大きな障壁となるので、機会があれば他のフォロワーで相手のリーダーも殴っておきましょう。《ルンブレ》での致死圏が広がり余裕を持った戦いができるようになります。
序盤からアグレッシブにリーダーを殴ってくるような相手には早出しも考慮すると吉です。10/10くらいで出しておくとそのままダメージレースに勝てることもしばしばあります。《超越》にも言えることですが、定石にとらわれずその場での最適解を提出していくことが超越ウィッチを使う上で非常に大事になってきます。
《ルシフェル》
非進化時はターン終了時に4点回復、進化時はターン終了時に4点ダメージを飛ばします。これも進化時に《超越》と組み合わせることで最大17点ダメージを与えうる強烈なエンドカードになります。
もともとは《ルンブレ》の3枚目だったのですが、《ルンブレ》の「序中盤に引いて初めてフィニッシャー級に成長する・言い替えれば後引きでのカードパワーは致命的に低い」という欠点を嫌って2-1で散らす形で採用しました。結果としてはこれが成功で、単体でも強力なルシフェルはウィッチのライフげいんのなさという点を見事に補ってくれて、終盤で余裕のある戦いができるようになりました。
《ルシフェル》をフィニッシャーとしてゲームメイクをする場合は進化ポイントが必要になってくるので、そこだけ注意してプレイしてください。
以下の要素はこれらのフィニッシュを起点にして構築されています。
(2)ドロー
超越ウィッチは《超越》+フィニッシャーでワンショット紛いを決めるコンボデッキ的な側面を持ち合わせているので、それらのパーツを探してこれる可能性のあるドローソースはこのデッキの4つの要素の中でも大変重要な要素です。
相手の攻めを捌く除去を持ってきたりその後の息切れを防止するためのドロースペルは少し過剰なくらい入れておいた良いと思います。このデッキには主要ドローソースの他に8枚ものキャントリップ*1を採用し、それらも合算すると14枚ものドローソースが入っていることになります。
ここでは主目的がドローのカードについて解説していきます。
《知恵の光》
1コスで1ドローします。序盤のパーツ集めと中終盤の損しないスペルブーストとして大変重宝します。
よく「手札にスペルブーストがない状態でこのカードを撃つべきではない」という人を見かけますが、僕はどんどん使って山札を積極的に掘っていったほうがいいと考えています。
例えば手札にスペルブーストがない状態でそれらのカードを待ってこのカードを使わなかったとします。次のターン無事にスペルブーストを引けましたが1枚より2枚まとめてブーストする方が得なのでもう1ターン待ちます。…というふうにきりがないです。ですのでどこかで欲張りをやめなければならないのですが、この基準のもとカードをプレイすると全体を通してでのプレイの基準が曖昧になりプレイにブレが生じ、結果として勝率が安定しなくなります。
ですので、ここら辺は賛否両論あると思いますが、PPを余らせておくくらいならさっさと使ってしまったほうが芯の通ったプレイが出来ると僕は思っています。
《運命の導き》
スペルブーストでコストが1軽くなる2枚ドローです。ウィッチを影から支える優良ドロースペルで、序盤の攻撃をしのいだ頃には0~2コスくらいで撃てるようになり息切れ防止とパーツ集めに1役も2役も買ってくれます。
0コス《運命》を撃つにあたって注意してもらいたいのですが、0コス《運命》は《知恵の光》と違ってコストを消費しません。これはタダでスペルブーストを行えることを意味するので《知恵の光》と違いブーストのために待つという選択肢が大いに存在するのです。即ち、手札が噛み合わなければ解答を引きに行き、充分良質であるなら来るべき超越に備えるという使い分けができます。
手札が溢れるので使用を控えるべき時、手札が溢れても使用すべき時の区別ができるようになればより一層このカードを高いパワーで使うことができます。
《マーリン》
ファンファーレと進化時にスペルブースト持ちのスペルをサーチし、攻撃時にスペルブーストを1回行います。ウィッチの要である超優良フォロワーです。サーチはランダムですがこのデッキには手札に欲しいスペルしか採用してないので基本的には何が来ても嬉しいです。特に次元の超越をサーチできるのが優秀ですね。
基本的には進化できるタイミングで出すのが望ましいとされてますが、除去が薄かったりアグレッシブなデッキに対しては進化できなくとも着地させるのもアリだと思っています。放置すれば生きている限りスペルブーストを行うので手札の除去の質がどんどん上がっていきます。これを嫌いフォロワーでの戦闘破壊を狙ってくるので、実質マーリンは守護を持っているかのように動けます。手札に2枚かぶった時などはよくやるテクニックです。
しかしながら体力が進化でも3とかなり低いので、維持は考えずに基本的にドロー付き4点火力として使っていきます。
(3)除去
フィニッシャー・ドロー・ときて次は相手の攻めを捌くための除去カードです。除去は単体除去と全体除去に分類されますが、このデッキは全体除去をファイアーチェンに一任しその他の除去は低コストで質の良い除去を厳選し採用しています。コンボデッキとしての側面をもつ手前パーツ集めとスペルブーストにPPを費やさねばならないいので、いかにして安く相手をいなすかが自然とスマートな根本になります。
《マジックミサイル》
キャントリップ付きのリーダーにも撃てる1点ダメージです。正直活躍が多岐に渡るのでここの項目に入れるべきかは迷いましたが、最も多く使用したのが除去としてなのでここに入れることにしました。
ミッドレンジ*2やコントロール*3相手にはどんどん顔面に撃ちます1点程度ではなんともないフォロワーがほとんどですし、後述する《ウィンドブラスト》や《超越》を一刻も早くブーストする仕事がとても大きな意味を持ちます。相手の重めのカードの「質」に対してスペルブーストされた軽めのカードの「質」を以て対抗するのが最も太い勝ち筋となるからです。
アグロ*4相手は無駄にリーダーに撃たずに相手のフォロワーに撃つべきです。これらのデッキタイプはスピードこそ驚異的なもの息切れも激しくカードパワーも低いことが多いので序盤の猛攻を凌ぐことを第一に考えます。
ドロー目的で適当に撃つ場合は、次に繋がるように撃つのが大切です。《ファイアーチェイン》を狙っているならフォロワー、《超越》を狙っているならリーダーといった具合です。このように選択肢の多いカードを的確に使えるようになれば勝率はぐっと上がりますので、頑張って練習してみてください。
《ウィンドブラスト》
フォロワーに1点ダメージですが、スペルブーストで1点ずつダメージ量が増えていきます。コストパフォーマンスはウィッチ内でも随一で普通にプレイしてれば2コストで5~6点のダメージを与えられます。
撃つときには「撃った後どうなるか」を考えることが大切です。ほかの項で解説しますが、除去スペルにとって「フォロワーで戦闘破壊を狙うか、スペルで除去するか」というのはとても大事なターニングポイントなので、山札に残っているカードと相手のデッキのことをよく考えて撃つよう心がけてください。
《虹の輝き》
2コスト以下のフォロワーかアミュレットを1枚手札に戻し、1枚ドローします。主にアグロ相手のフォロワー除去として撃つことになります。ステータスの強化を受けたフォロワーやラストワード持ちなどが狙い目です。
相手の手札が7枚の時に撃つと次のドローを潰せるので狙えるときは積極的に撃ちましょう。ビッショップを相手取るときカウントダウンのテンポを大きく崩すことができるので、ぜひ意識してみてください。
後述しますがこの呪文にもキャントリップがついているので、ドロー目的で自分のクレイゴーレムをバウンスする場合もあります。
《変成の魔術》
相手のフォロワーかアミュレットを1枚クレイゴーレムに変身させます。変身除去なため相手の頭数は減らず除去効率が宜しくないのですが、《地獄の開放者》《デュエリストモルディカイ》などこのデッキにとって非常に厳しい戦いを強いられるカード群に対して泣く泣く投入しています。
以前はこの枠を《冬の女王の気紛れ》を1枚投入していたのですが、引く確率の低さや5コストという重さ故ほかのカードと併用できず、そのまま押し切られる展開が非常に多かったので3コストという比較的安く撃てる《変成》2投にしたという次第です。
結果的にこれは成功で、3コストという軽さ故使い勝手は抜群でこのデッキの詰み筋を大幅に減らすことに貢献してくれました。また、副産物としてヴァンパイア相手の《漆黒の契約》や《冥府への道》系列のデッキ全般に対してわずかながら耐性ができたのもプラスな点でした。
《錬金術の代償》
このデッキ唯一のアミュレットで体力2以下のフォロワー1体を消滅させます。《変成》とのコンボを狙い目として採用したのですが、はっきりいって若干オシャレ枠に寄っているのここはみなさんの好みで《サモンスノー》の2枚目や《エンジェルバレット》などに変えてもいいかもしれません。
主にネクロマンサー相手に絶大な効力を発揮し《スカルウィドウ》《ラビットネクロマンサー》《地獄の開放者》など序盤の要を軒並み潰せます。またドラゴン相手の《ドラゴンナイトアイラ》を後手からでも処理できるのは大きく、擬似的にその後の《ウルズ》もしばらく役割を奪われることになります。
《ファイアーチェイン》
相手のランダムなフォロワー1体に1点ダメージを飛ばし、スペルブーストの回数分それを繰り返します。このデッキの最強の除去カードであり防御の要です。普通に使っても2枚程度のフォロワーなら楽に処理できますし、盤面を全て吹き飛ばすこともよくあります。
ランダムなので対象を取らないというのも強力で、《マイニュ》や《ロイヤルセイバーオーレリア》などの「選ばれない」効果持ちも問答無用で処理できます。逆にランダムなので適当に撃ってもあさっての方向へ飛んでいってしまいます。しっかりと盤面を確認して「大型を仕留めるか小型を一掃するか」「他の除去と併用するべきか温存するべきか」など正確に判断するようにしてください。
教会の守護者には注意しましょう。筆者は昔彼女に全てダメージを吸われて4コストノームーブを晒しました。
(4)スペルブースト
このデッキの最終目標の一つである「ルンブレ+超越」を実現させるためには、相手がノーダメージであることを前提とするとブーストが17回も必要です。いくら除去とドローに長けたウィッチといえどもそんなに悠長に戦っていてはやられてしまいます。そこで、このような「スペルブーストを主目的としたカード」が必要となってきます。
無駄に低性能な除去やコストパフォーマンスの悪いドローやフィニッシュに関わらないフォロワーを増やすよりかは、《超越》への速度を早めた方が勝ち筋が見えやすいですし理にかなっていてスマートです。幸いこの2つのブーストカードはどちらも高性能なので無理せずデッキに投入することができます。
《スペクトラルウィザード》
進化時にスペルブーストを2回行います。手札のカードを全てブーストできるのが優秀でこのカードがもたらすテンポアドバンテージ*5の大きさ見た目以上です。
前項の《マーリン》でも解説しましたが、進化しなくともただ盤面においておくだけで相手は進化を嫌って《ウィザード》を殴ってくるので結果的に守護を持つかのように扱うことができます。体力が3あるので少しばかり耐久力があるのも嬉しいところです。
《ウィザード》以外にも進化を要求するカードはいくつかありおますが、どのフォロワーに進化を使うかできるだけ早い段階でプランを立てておくとゲームを通しての動きが取りやすくなります。
《魔力の蓄積》
対象カード1枚を2回スペルブーストし、1枚ドローします。自身がスペルなので、実質3回のブーストを施します。キャントリップがついていて、損になりづらく次に繋げやすいのがとても優秀なところです。
《ウィザード》の特徴が「フォロワーなので打点になれ、擬似除去として使える」という相手への『対処』に寄ってるのに対して《蓄積》は自分のデッキの『回転』に寄っていえるでしょう。どちらを使おうかとなったときはそのことを意識しながらプレイしてみるとその後が楽になります。
(5)フォロワー生成カードと《ゴブリンマウントデーモン》
これらのカードは一見先ほど説明した4つの要素(フィニッシュ・ドロー・除去・スペルブースト)と直接は関係しなのではないかと意見もあると思いますが《マウント》を除いては非常に多くの役割をもつこのデッキを影から支えるユーティリティとなっているのでここに項目を設けて解説します。
①フォロワー生成カード
フォロワーを生成するカードには以下の3つの役割を持ちます
a.相手のフォロワーを戦闘破壊しての除去
b.相手のリーダーを殴っての《超越》によるフィニッシュの致死圏の拡大またはフィニッシュ手段そのもの
c.スペルブースト
フォロワー生成カードの良いところはこれらの多岐に渡る役割を1枚でこなせるところです。とりあえず発動しておくだけで種々の目的に合わせての使い方ができるのはウィッチのようなコンボデッキの側面をもつコントロールデッキには願ってもない性質であり不採用はありえないと考えています。これらのフォロワーの行動をうまく制御できれば勝率も安定すると思われます。
《ゴーレムの錬成》
2/2/2のクレイゴーレムを場に出します。2/2という標準的なステータスに加え2コストという軽さに事前条件のなさ、どこをとっても裏目のない安定性の塊のようなカードなので非常に使い勝手がいいです。クレイゴーレムで戦闘破壊を試みるか除去カードを使用するかの選択は慎重に行いましょう。前述の《虹の輝き》は自軍のフォロワーも戻せるのでドローに困ったらクレイゴーレムを戻すという選択肢もお忘れなく。
《サモンスノー》
1/1/1のスノーマンを1体生成し、スペルブーストの回数分生成数が増えます。3コストで最大ステータス5/5とうまくいった場合のコストパフォーマンスは非常に良好です。しかしながら後述の《マウント》との相性の悪さや、事前準備がなければ十分なパフォーマンスを発揮できないといった使いづらさが目立ち、採用は1枚のみにとどめています。
②ゴブリンマウントデーモン
ファンファンーレで自軍のほかのフォロワーに3点ダメージというデメリットがありますが、5/3/7守護持ちという優秀なステータスを誇ります。
このデッキは疾走に対する策がほとんどなく、ヴァンパイの《アルカード》やドラゴン擁する《ダークドラグーン フォルテ》《ジェネシスドラゴン》には幾度ととなく苦汁を舐めさせられ続けてきたので仕方なしにステータスの良好な守護として採用している状態です。
はっきり言って全然スマートじゃないし、こちらの回転にも全くかかわらないのでなんとかならないかと思っています。それくらい疾走が厳しいのが現状です。今後より良好な疾走対策が来たら抜ける筆頭候補ですので、ここの枠はみなさんのお好みでよろしいと思われます。
長くなってしまいましたが、今回はここまでにしておきます。
またすぐ投稿すると思いますが次回は「不採用カードと各デッキへタイプとの戦い方」について解説していきたいと思います。
それでは、また次の機会に。